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仕事で疲れて帰った夜。
子どもが宿題をやらずにテレビの前で笑っている。
「いい加減にしなさい!」と声を荒げたあとに、ふと後悔する——。
「怒るつもりはなかったのに、またやってしまった…」
そんな自分にモヤモヤしているパパへ。
長野市朝陽地区の楽音ピアノ教室(講師:小林玲子)では、ピアノの指導を通して、子どもと大人の“心の整え方”を伝えています。
今日は、子どもの感情の起伏に振り回されず、穏やかに向き合うためのヒントをお伝えします。
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子どもの「感情の爆発」は、悪いことではない
子どもが怒る、泣く、反発する。
そんなとき、「どうしてわかってくれないんだ」と感じるかもしれません。
でも実は——
それは「自分の気持ちを表現できるようになってきた証拠」なんです。
子どもはまだ、言葉で感情を整理する力が未熟です。
不安や寂しさ、悔しさをどう表現していいかわからず、
泣いたり、怒ったりして“感情を外に出す”ことで、心のバランスを取ろうとしています。
だからこそ、感情の起伏=悪いことではない。
ただ、それを受け止める側(パパ・ママ)が疲弊してしまうのも事実。
では、どうすれば冷静に対応できるのでしょうか。
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感情に振り回されないための3つのステップ
① まず「落ち着く」のは、子どもではなく“自分”から
子どもが泣いたり叫んだりすると、ついこちらの感情も動かされます。
でも実は、子どもの感情は“大人の心を映す鏡”。
パパが焦って怒ると、子どもも余計に混乱します。
まずは一呼吸おいて、声のトーンを落とすこと。
「大丈夫、パパここにいるよ」
その一言で、子どもの脳は安心を取り戻し、落ち着きを取り戻します。
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② 感情が落ち着いたら、「共感」から入る
怒りの裏には必ず“理由”があります。
たとえば——
「頑張って作ったのに上手くできなかった」
「パパに見てほしかったのに気づいてもらえなかった」
そんなときに、
「泣くな」「我慢しなさい」ではなく、
「悔しかったんだね」「わかるよ」と共感するだけで、子どもの心は一瞬で開きます。
感情を否定せずに受け止める。
それが“叱る”よりもはるかに効果的な教育になります。
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③ 「行動」よりも「感情の言語化」を促す
「なんで怒ったの?」「どうして泣いたの?」
この質問は子どもにとって難しい場合があります。
そこでおすすめなのが、“感情の翻訳”をしてあげること。
たとえば、
「○○ができなくて悔しかったんだね」
「本当はパパに手伝ってほしかったんだよね」
こうして気持ちを“言葉”に変えるサポートをすると、
子どもは少しずつ「感情を自分で整理する力」を身につけていきます。
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音楽が「心を整える」トレーニングになる
楽音ピアノ教室では、
ピアノを“音の勉強”としてだけでなく、心を整えるツールとして活用しています。
レッスンの最初に「今日の気持ちはどんな音?」と聞いて、
嬉しい日は明るく、悲しい日は静かに弾いてもらうことも。
音に気持ちをのせる体験を繰り返すうちに、
子どもは自分の心の変化に気づくようになり、感情表現が豊かになります。
ピアノは、単なる習い事ではなく、自己表現と心のトレーニングの場でもあるのです。
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家庭でできる“感情を育てる”習慣
1. 寝る前の3分だけ「今日の気持ち」を聞く
「今日はどんな一日だった?」と聞くだけで、親子の会話が心の整理になります。
2. 「ありがとう」「助かった」を意識して伝える
子どもは認められると、感情の波が穏やかになります。
3. パパ自身の感情も言葉にする
「今日は疲れたけど、○○が頑張ってくれて嬉しかったよ」
こうした一言が、子どもに“感情を表現してもいい”という許可を与えます。
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おわりに|完璧じゃなくていい。伝わることが大事。
パパだって、いつも冷静でいられるわけじゃありません。
仕事のストレスも、家庭の責任も背負って、余裕をなくす日もあります。
でも大切なのは、「怒らないこと」ではなく、「怒ったあとにどう向き合うか」。
「ごめんね、パパも疲れてた」と伝えるだけで、
子どもは「人も感情を持っていいんだ」と学んでいきます。
感情をコントロールする力は、家庭の中で育まれます。
そしてその土台を作るのが、「パパの“あり方”」です。
長野市朝陽地区の楽音ピアノ教室では、
音楽を通して子どもの心と向き合う時間を大切にしています。
感情を抑えるのではなく、整える力を一緒に育てていきましょう。